発達障害(ASD)の困りごと 感覚過敏 重ね着できない問題

困りごと

ASDと感覚過敏:重ね着ができないという課題

発達障害(ASD)を持つ人々にとって、感覚過敏は日常生活における大きな課題の一つです。特に衣服に関する感覚過敏は、他の人には理解されにくい困りごとを引き起こすことがあります。その中でも「重ね着ができない」という問題は、季節の変化や社会的な場面での服装選びに影響を与えることがあります。

感覚過敏とは?

感覚過敏とは、特定の刺激に対して過剰に敏感になる状態を指します。特定の人々の中には、肌に触れる衣服の素材や縫い目、タグなどが非常に不快に感じられることがあります。これにより、重ね着をすることで生じる摩擦や圧迫感が耐え難いものとなり、結果的に重ね着を避ける選択をすることがあります。

重ね着ができないことによる困りごと

1. 季節の変化への対応が難しい
冬場など、寒さを防ぐために重ね着が必要な場面で、感覚過敏が原因で適切な服装ができないことがあります。その結果、寒さを感じたり、体調を崩すリスクが高まることがあります。
例えばフォーマルな恰好をしなくてはいけない冬場でも、外から見えないワイシャツの下にヒートテック等を着こむことができないことです。

2. 社会的な場面での服装選びの制約
フォーマルな場面や特定のドレスコードが求められる場面で、フォーマルな服装に我慢ができないことでストレスとなる場合があります。
わかりやすく例えると、スーツを部屋着にしないことと同じような感じだと思います。仕事中に外でスーツを着ることは我慢できるけど、自室で自分のリラックスできる空間と時間にスーツを着て過ごすことに我慢できないことに近しい感覚です。
ある程度我慢できるけど、とても精神的肉体的にストレスがかかり苦痛です。

3. 自己表現の制限
好きなファッションを楽しむことが難しくなることもあり、自己表現の幅が狭まると感じることがあります。

解決策と工夫

こうした困りごとに対処するためには、以下のような工夫が役立つことがあります

感覚に配慮した衣服選び
肌触りの良い素材や縫い目が少ないデザインの服を選ぶことで、感覚過敏を軽減できます。あくまで主観的な感覚のため、必ず自身の感覚にあった素材を選ぶことが重要です。(そのためこの素材がいいよと勧められても、必ず一度試着する必要があります)

温度調整が可能なアイテムの活用
重ね着を避ける代わりに、暖かいインナーやヒートテック素材の服を活用することで寒さを防ぐことができます。
私の場合重ね着は3枚までしかできません。そのため真冬は服の下にウインタースポーツ用の発熱インナー、アウターはダウンコートで冬の寒さをしのいでいます。ダウンコートの下にはなるべく着こまないのが寒さ対策です。
参考までに発熱用インナーはこういうのを着ています。
直接肌に触れるため、素材等を確認してから買ってください。

 

ダウンコートはこういう膝下まであるのを着ています。

 

周囲への理解を求める
感覚過敏について周囲に説明し、服装に関する柔軟な対応をお願いすることも有効です。特に職場や学校で使用する制服や作業着が合わないときは、相談して解決策を探す必要があります。どこまで許容できるのか、どのように困っているのかを伝えて相談してみてください。

専門家のアドバイスを受ける
感覚過敏に特化した支援を提供する専門家や医療機関に相談することで、より適切な対策を見つけることができます。

最後に

感覚過敏による重ね着の困りごとは日常的な課題であり、時に大きなストレスとなることがあります。しかし、適切な工夫や周囲の理解があれば、その困難を軽減することが可能です。このブログを通じて、どのように工夫しているのかを周りに相談するきっかけになれれば幸いです。

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