発達障害の困りごと 散髪

体験談

感覚過敏で人に触られるのがつらい――発達障害と散髪のハードル、その対処法とは?

発達障害のある方の中には、「感覚過敏」によって日常生活に困難を感じている人が多くいます。私の場合日常生活のうえで「人に触られること」が苦手という感覚過敏の症状は、散髪の場面で大きなハードルになります。

感覚過敏とは?

感覚過敏とは、光や音、匂い、肌への接触など、五感に対する刺激に対して過敏に反応してしまう状態のことです。発達障害(自閉スペクトラム症など)の一症状として現れることがあり、本人にとっては「少し触れられるだけでも痛みや不快感を強く感じる」という深刻な問題になることがあります。

散髪が苦手な理由

多くの人にとって当たり前のように感じる美容室での散髪。しかし、感覚過敏があると、以下のような点がつらく感じられます:

  • 頭皮や耳、首元に触れられる感覚が耐え難い
  • シャンプー時の手の感触や水温の刺激に敏感
  • バリカンやハサミの音や振動がストレスになる
  • 長時間じっと座り、会話をすることにも疲れてしまう

特に、疲れていたり、心の調子が少しでも乱れていたりすると、普段以上に刺激に耐えられなくなり、「行かなきゃ」と思っても美容室に足を運べないことがあるのです。

散髪へのハードルを下げるための工夫と解決策

1. 感覚過敏に理解のある美容室を探す

発達障害や感覚過敏に配慮してくれる美容室も増えてきています。事前に「感覚過敏があるので、なるべく触れる時間を短くしてほしい」「会話を控えめにしてほしい」などの要望を伝えることで、ストレスを軽減できることがあります。全国に美容室に行けない子供むけの美容室があります。私が知っているのは「スマイルカット」他にも同じようなサービスをされている事業者があるかまおしれないので、ご自身の近場にあるかどうか探してみてください。

2. 自宅カットを選択する

外出自体がストレスになる場合は、自宅で髪を切ってもらうという選択肢もあります。訪問美容サービスを利用したり、家族や信頼できる人にお願いしたりすれば、安心感のある環境で散髪が可能です。

3. セルフカットを取り入れる

鏡とバリカン、セルフカット用のハサミを揃えれば、自分のペースで、好きなタイミングで散髪することも可能です。慣れるまでは難しいかもしれませんが、「人に触られない」という安心感は大きなメリットです。

4. ストレスが少ない時間帯を選ぶ

心身ともに余裕のある時間帯や日を選んで予約をすることで、刺激への耐性が上がり、散髪の負担が減ることがあります。午前中や、人の少ない平日の昼間などが狙い目です。
地域やお店によって、空いている時間が異なるためお店の方に確認してみるのが一番です。私がお世話になっているお店は昼前(11:30~12:00)が空いています。

5. カウンセリングを活用する

感覚過敏や対人ストレスに向き合うには、専門のカウンセラーや発達障害に詳しい医療機関のサポートも役立ちます。「自分はなぜ苦手なのか」を理解し、自分に合った対処法を一緒に探していくことが大切です。

最後に

散髪が苦手なのは、「わがまま」でも「甘え」でもありません。感覚過敏というれっきとした理由があるのです。私の場合は一番ひどいときで、年に2回しか散髪できないときがありました。このときはなぜ散髪が苦手なのかりかいできていなかったのですが。今ではカットだけ頑張っていっています。(洗髪は未だにできない)そのため無理に我慢するのではなく、自分の感覚と向き合い、工夫を重ねながら少しずつハードルを下げていくことが、自分らしく生きるための第一歩になります。

「できない」ことがあるのは当然。その中で「自分に合ったやり方」を見つけていけたら、それだけで十分に価値のあることです。一緒に頑張りましょう。

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